ヨガの瞑想についてまとめた基礎的な内容になります。
私自身が、ヨガを始めて少し経った時に自分のためにまとめたものを元に書いてあります。
それだけですと読みにくかったので参考記事もつけて、中身も編集し直してまとめましたので初めての方や瞑想について確認されたい方には、参考になるかと思います。
ヨガの瞑想は奥が深いものですが、太古の時代からこれだけ長く残っているということは瞑想には普遍的な人を幸せにする何かが存在するのだと思います。
瞑想はとても良いものなので、まだ体験されていない人は体験されてみてください。
瞑想会も開催しております。超簡単をモットーにやっておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
はじめに
「ヨーガとは心の寂滅である」 ヨーガ・スートラ 第一章 より
本記事ではヨーガにおける瞑想について、始め方や注意点、練習方法、そしてそれらの先にあるサマーディ(三昧、悟り)へと至る道を考察しながら瞑想法について書いていきます。
そもそもヨーガとは、サンスクリッド語で「つなぐ」「つなげる」という意味の言葉で「馬に馬具をつける」という由来・語義であります。古くからヨーガは真我とつながること(梵我一如という)を一つの目標としています。
梵我一如への悟りの道を歩むのがヨーガである、ということです。
ヨーガにおける瞑想とは、アシュダンガヨーガと呼ばれるヨーガの八支則の7番目の段階にあります。
流派のアシュタンガヨガとは別物です。
アシュダンガヨーガとは以下の8段階に分かれています。
- ヤマ:禁戒
- ニヤマ:勧戒
- アーサナ:坐法
- プラーナヤーマ:調気法
- プラティヤハーラ:感覚制御
- ダーラナー:集中
- ディヤーナ:瞑想
- サマーディ:三昧
このような位置づけにある瞑想(ディヤーナ)は心と体を完全にコントロールし、サマーディに至ることを一つの目的としています。
瞑想とは意識の状態そのものであり、「瞑想する」というものではありません。
瞑想それ自体は、数千年前に始まり今までにも多くの先人達や聖者により実践されてきたものであり、人類の叡智でもあります。
現代人においても瞑想という言葉を聞いたことのある人は多く、座禅や呼吸法のように体験した人も多くいることでしょう。
体験された多くの方は瞑想状態に入ることもなく、なんとなくすっきりしたような状態で終わっていることがほとんどではないでしょうか。実際、目をつぶってリラックスすればスッキリはします。
現代の瞑想法の多くがリラックス法であることも一つの原因であるのかもしれません。
色々と誤解もある瞑想ですが、とてもおすすめなので体験されることをお勧めしております。
瞑想をより深めていくために、そして瞑想を始めるきっかけになるように本記事では、瞑想の始め方など簡単なところから書いていきます。
瞑想を始める
「瞑想とは、川の流れのごとく、絶えることのない知覚や思考の流れである」
瞑想を始めるのに特別意識は必要ありません。
スポーツのようにまずは体験することが大事であり、ルールブックを読見込むことで上達することではありません。
スポーツの楽しさも体験してこそわかるように、瞑想の素晴らしさも体験を通してわかってくるものになります。
ですが、それでもヨガや瞑想についての概要も知りたいことに思います。
以下に書いていきますが、体験こそが大事ということは忘れないようにされるとよろしいと思います。
瞑想をやっていても光が見えるとか、特別な声が聞こえたりというような報告を聞いたりします。
そういう話を聞いて「すごい」とか「すてきだ」などと思いますと、自分も瞑想中に光が見えないといけないと思い、光を妄想していきます。
結果として光は見えるかもしれませんが、本当の光なのか妄想におけるイメージの光なのか判断が難しいことになってしまいます。
ですので、特別に妄想を煽る意識を持つことなく純粋に座っていく意識で、期待し過ぎることもなく、楽しんで瞑想されることをおすすめします。
瞑想は寛ぐことです。
集中してやり遂げるものではありません。
瞑想はゆるめることです。
力んで頑張るものではありません。
よろしくお願いします。
ヨーガには4つのヨーガがある
ヨーガには大きく4つのヨーガがあります。
- ジニャーナ・ヨーガ(知性のヨーガ)
- バクティ・ヨーガ(信愛のヨーガ)
- ラージャ・ヨーガ(自制のヨーガ)
- カルマ・ヨーガ(行動のヨーガ)
こちらの4つです。その中でラージャヨーガは特に瞑想を中心としたヨーガであります。
瞑想はヨーガ修行の中心でもあります。
現代にある日本で受けられるヨーガはほぼ全てがラージャヨガに属します。
瞑想は多くの先人達が活用してきており、ゴーダマシッダールタ(後の釈迦)が悟りを開き、ブッダと呼ばれるようになる時には、菩提樹の下で瞑想(アナサナパティという瞑想)をしていたとされています。
弟子が出来てからも「瞑想をするように」と集まりにおいて促していたそうです。それほどに瞑想は大事ということです。
瞑想とは「するものではなく、なるものである」と言われ、瞑想を身体化し続けることで究極の状態であるムクティ(解脱)にたどり着けると言われています。
瞑想はするという行為ではないということです。
瞑想を始める基本となる12項目
瞑想を始めるにあたり、基本となる練習の12項目があります。
以下にその12項目を簡単に説明します。
場所を整える
理想は瞑想専用の部屋を用意することです。ですが一般的には不可能なので、部屋を仕切るなどの工夫をして瞑想する場所を確保することがオススメです。
瞑想をする場所は整理整頓を行い、必要最小限のモノを配置することです。
清潔に整え調和のとれた部屋にすることが大事です。
出来れば、川や木々があり穏やかな自然の中で瞑想することがベストではありますが、それもまた難しいかもしれません。
方角は北または東が好ましいとされています。精神を集中するのに最も適した方角となるそうです。
ブッダがいつも北を枕にして横になっていたのは、エネルギーが高まるからだという言い伝えもあります。
時間帯
瞑想に適した時間は夜明けと日没です。要するに朝と夜やりましょうということです。
これはアーサナの実践と一緒ですね。
最も望ましい時間はブラフマムフールタと呼ばれる午前4時から6時の間です。
この時間に練習できないのであれば、自分なりに毎日継続できる落ちつく時間をみつけることが大事です。
習慣にする
毎日同じ時間に瞑想すること、そしてそれを習慣にすることが基本です。
2時間瞑想して、一週間1日もやらないというのはオススメできません。
毎日15分から20分ぐらいから続けることから始めて、毎日30分を目標にするとよろしいと思います。
そして、それは旅行でも仕事に忙しい時も同じようにすることです。
やらないより少しでもやる方がよりよいということです。
座位
安定した楽な姿勢で座ることです。無理に蓮華座を組む必要はありません。
もちろん、より心地よく安定して瞑想ができるように日々アサナの実践(ヨガの実践)も欠かさないことが大事です。
そもそも座りにくい姿勢で瞑想を継続することができません。
胡座か椅子に座るので大丈夫です。
もっと楽に心地よく座りたいのでしたら、やっぱりアサナの実践です。
アサナを実践し続けることで身体への意識の向け方も掴めていけるようになり、より楽に行え、瞑想を深めることにつながっていきます。座りやすくしていくには秘訣が、それは脊柱にあります。
脊柱を垂直に保つことで、肺・胸・鎖骨へとのびのび呼吸を行え、エネルギーが妨げられず全身にいきわたることにつながるのです。
脊柱を意識してみてください。
呼吸法(プラーナーヤーマ)
リラックスが基本です。
そのために、規則正しく呼吸をする練習が大事になります。
呼吸法の練習方法がたくさんあり、これらを通して、プラーナを体内へ取り入れ生命エネルギーへと転換していきます。
呼吸法は交感神経や副交感神経のバランスを整え、体温調節する作用も生じてきます。
アーサナを行う前に、プラーナーヤーマを30分ほど実践することをお勧めしている流派もあります。
基本的なプラーナーヤーマは以下のものがあります。
- ウジャイ呼吸
- 完全呼吸
- 片鼻呼吸
自分が快適であるものを選び、練習を積み重ねることで、心穏やかに生活でき落ちついた状態で日常を送ることができます。
日中は腹式呼吸の練習を意識して生活するとさらに深まっていきます。
心のありかた
「いまここ」に専念することが心のありかたのポイントです。
専念することは、自分を縛りつけている常識や観念などから自由になり、自分が望んでいる人生を選ぶ自由を主張することでもあります。
私達が専念すべきことは、今の瞬間を生きることです。
過去に生きていまここにいないことではありません。
未来のまだない架空のことを想像して悩むことなく、自分を抑制することで大事です。
「いまここ」に専念できれば、人生は無限に広がっていくのです。
集中するポイントを選ぶ
集中するポイントを選ぶのは必須ではありません。集中することばかりになり瞑想状態に入れなくなる可能性もあります。
自分の感覚を大事にして、今日は集中するポイントを選んでやった方がいいと感じ場合に採用されてみてください。
集中するポイントは、チャクラと呼ばれる身体にあるエネルギーポイントが適しています。
チャクラはエネルギーセンターであり、それぞれに以下のような意味があります。
- 1番目のチャクラ:ムーラーダーラ・チャクラ
すべての土台となるチャクラであり命の安定を司るところ - 2番目のチャクラ:スワーディシュターナ・チャクラ
実現力や人間関係と関係が深いチャクラであり人生を歩む土台となるところ - 3番目のチャクラ:マニプーラ・チャクラ
- 4番目のチャクラ:アナハタ・チャクラ
- 5番目のチャクラ:ヴィシュッダ・チャクラ
- 6番目のチャクラ:アジナ・チャクラ
- 7番目のチャクラ:サハスラーラ・チャクラ
チャクラについてはこちらもご確認ください。
瞑想時に集中をしたチャクラのエネルギーが解放され、それに付随する意識エネルギーの拡大がもたらされていきます。
また、シヴァナンダ師は眉間のチャクラ(6番目のチャクラ)がハートチャクラ(4番目のチャクラ)に集中して瞑想することをお勧めしています。
日本でも古来より丹田に意識を向け身体を支えたりしていますが、それはヨーガのチャクラでいうところの「2番目のチャクラ」に対応されています。
集中の対象物を選ぶ
集中するポイントを選んでいきます。集中するためには、対象物が必要になってきます。
ヨーガでは集中の練習に不可欠な手段として、マントラとヤントラがあります。
ヤントラは曼荼羅などの図形ですね。エネルギーを図や絵にしたものです。
マントラは音です。エネルギーを音にしたものになります。
練習方法はシンプルでマントラを心の中で何度も唱えることが定番です。(アジャパジャパという)
ヤントラは心の中で描くことを練習して、見なくても心の中でそのヤントラが根付くことを続けます。
マントラ、ヤントラなどは師匠が弟子へと直接伝授することが一般的であり、それを他人へは教えないことになっています。
他にもさまざまな凡字、火をみる、太陽をみるなどもあるが、熟達された指導者の元行わないと非常に危険でありますので、しっかりとした人の指導のもと行ってください。
心にゆとりを持つ
心が定まらなくても、制御する必要はないです。
最初は様々な雑念、想念が出てくるかもしれません。
これら一つ一つに囚われるのではなく、取り除こうとするのでもなく、ただ淡々と観察することを心がけることが重要です。
ひたすら黙々と淡々と観察し続けるということです。
たくさんの想念が出てきても、徹底的に観察するということに徹します。
俯瞰して捉える、ということをゆったりとした心で行っていくと自然と瞑想状態へと入っていきます。
ポイントは観察すること、ゆとりある心を持つこと、ゆったりと体の力をリリースしていくことです。
心からの分離
「心にゆとりを持つ」ところから、さらに俯瞰して自分をみつめていくと心の動きを完全な観察者となって観ることが可能になってきます。
真我の視点に立った状態と言われる方もいますね。
意識を感情や思考に留めることをやめて、そのエネルギーを解放していくことで俯瞰して自分を見つめていけます。
識別力を強めて感情強度のレベルをコントロールするためには、わずかな時間でもいいので感情と思考から距離を置く必要があります。
瞑想中の誘導で言っている「感情や思考にエネルギーを注がないで、流すこと」ということを続けることでできてきます。
これらのことを困難と感じても、それは「思考」が勝手に動いていることなのでそれさえも観察することが大事です。
観察しながらも手放していってください。
握りしめるのではなく、ただ観る状態です。
根気よく続けてみてください。
頑張るのではなく、ただ判断しないで流していくことです。
純粋な瞑想状態へ
ここまでくることで、純粋な瞑想状態に自然と入れるようになってきます。
体の感覚が消滅したり、時間という概念が消滅したいりして深いサマーディ(瞑想)へと入っていけます。
今までのことを行い続けて瞑想を深めていくことで、二極対立の消滅が起こってきます。
すべてが統合されてくるような感覚ですね。
自分と他者という隔たりが消滅し、良いとか悪いとかの概念からも離れることになります。
このような純粋な瞑想状態を「空の世界に入る」と表現する人もいます。
瞑想の効果
「『一切の形成されたものは苦しみである』と明らかな智慧をもって見るときに、人は苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である。ブッダ(釈迦)」
瞑想は、今ではビジネス研修で採用している企業もあり、また宗教的な理由を持たず精神を落ちつけるなどの理由で一般的な人も習うこともあるぐらいに身近なものになっています。
体験したことがなくても瞑想、メディテーションという言葉は聞いたことがある人がほとんどだと思いますが、実際にやっている人はまだ少ないことでしょう。
ヨーガはストレス解消や疲労回復などの即効性のあるテクニックではないが、瞑想にはどのような効果があるのかをヨーガ的立場と現代科学的立場にたってまとめてみます。
ヨーガにおける瞑想効果
瞑想は肉体の精力強壮剤となります。
瞑想中は各細胞へプラーナが驚くほどの速さで向かい、細胞を若返らせる働きがあるとされており、プラーナの強力で穏やかな波動が細胞に浸透して各器官に良い影響を及ぼし、様々な病気に対する治癒力と免疫力を高めると言われています。
実際に瞑想を深めることで治癒力、免疫力が上がっていることを実感します。
瞑想を深めていくとさらに、食物の摂取量が減り、排泄物も少なくなっていき、消火器系も強化されていくことにもなるそうです。
瞑想を繰り返していくことで非常に軽い身体と心になっていき、新たに生まれ変わったように感じることでしょう。
また、肉体的なことだけなく心は穏やかさと安らぎ、幸せを感じ感情的なことに振り回されなくなっていくこともわかっており、感情や思考、自我や欲からも解放されていき、アートマン(真我)との自己同一化へ向かっていくことにつながります。
そして、それに伴い、社会的自己、肉体的自己、顕在意識次元の自己、潜在意識次元の自己から解放され自由になっていくのです。
人格もゆっくりと変化していくことでしょう。
そのような瞑想状態としては「至福」というのが一つのキーワードとなり、「至福」を心から感じられる人も現れてきます。
現代科学における瞑想効果
現代科学において瞑想で効果が期待できることは多くありますので、それらの例をいくつか以下に書いておきます。
・エール大学の研究者らによって行われた新しい脳の画像検査は、瞑想を定期的に行う人々は不安感や統合失調症や他の精神障害に関係する脳領域のスイッチを切ることができることを明らかにしました。
・瞑想を定期的に続けている人は大脳皮質が厚く、記憶、集中力、意思決定、学習などに関連する灰白質の部分が大きい ・大脳皮質の脳回、いわゆる脳のシワが瞑想をしていない人よりも多いことが分かった。脳のシワは情報処理能力に関係しており、シワが多ければ、その分、処理能力が上がることを意味する。
(TIME紙 Can Meditation Make You Smarter?記事より)
・ストレスの低減や肩こりや腰痛の解消に効く ・抑うつの再発を防ぐ ・うつ病の徴候が減少し、ポジティブ感情が豊かにする ・瞑想の習慣がHIVの進行を遅くする ・乳がん患者のQOLが改善する
(http://www.meisoujuku.com/benefit.htmlより)
以下によく言われる瞑想の効果をリストアップしておきますのでご参考にされてみてください。
- 集中力、想像力、記憶力が向上
- ストレスコントロール
- 不安や不満の減少
- 周りの人に優しくなる
- 物事の本質がみえるようになる
- 人生の流れに乗れる
- 深く眠れる
- 深い休息効果
- トラウマの解消
色々と書かれておりますが、実際のところ科学的に検証されたかどうかは、私は問題としていません。
自分自身の実感としてどうだったかが大切です。
日経サイエンスでもマインドフルネスや瞑想を特集した記事がありましたが「脳が大きくなる」「うつや痛みが減少する」「不参障害やパニック症、恐怖症の緩和に役立った」などの結果が出ております。
何が変わったのか、人生どのように変化したのか、そういったことを客観的に自分で知ることが重要です。
瞑想を深める
瞑想が深まっていくことを言葉で定義することは難しいです。
では、瞑想を深めるにあたりヨギーはどんなことをしてきたのか。
様々な方法がありますが、その中でも我々が日常的に瞑想を深めていくヒントになりそうなものをまとめてみます。
練習を積み重ねる(毎日瞑想を行う)
言ってしまえば元も子もないことですが、瞑想を習慣にして毎日続けることがまずは肝要です。
ブッダ(お釈迦様)は「昼寝をしないこと、瞑想をすること」と弟子に解いたとも言われているぐらい瞑想を大事にしていました。
夜もほとんど眠らず瞑想をしていたそうです。
私(Kiyoshi)も一時期眠らずにやっていた時期がありました。
結果としては寝てしまったこともありますし、ほとんど眠らずに瞑想も続けられて元気ハツラツの時もありましたし、ちょっと変な体験もありました。
ブッダは信者や弟子からの相談も瞑想して答えを出していたという記録もあるとのことです。
話は変わり、シヴァナンダヨガを作られたシヴァナンダ師が説いたヨーガを深める3つの極意があります。
それは、「練習、練習、そしてまた練習」です。
元も子もないのですが、練習こそが全てということです。
練習を始めたときには疑念が入り込むことがありますが、瞑想を食事や睡眠と同じように生活に欠かせない習慣にすることで、それらの雑念が払拭されていきます。
自分自身を見つめ、心の深くにあるアートマンと同調できるようになっていきます。
とにかく瞑想を毎日続けることです。
ここから真の瞑想へと入っていける可能性が生まれます。
結局瞑想を続けることが始まりであり、最後まで継続することでもあるのです。
瞑想以外を振り返る
瞑想が深まってこない場合は、今一度基本の12段階をおさらいすることです。
何かしら気になるところがあるはずです。
必ず何か自分都合で行っているところがあるはずです。
自分の欲、自我、プライドなど気づきにくい部分により瞑想に入ることを妨げていることに気づけます。
それが物理的に見える場合もあれば、見えない場合もあります。
基本に立ち返り洗い直していくことの繰り返しになります。
繰り返すことで客観的に自分を見つめることも可能になっていきます。
繰り返しは大変ですが、それが瞑想を深めるヒントになります。
そして、また目を閉じて瞑想するのです。
どんな聖者も座って目をつぶり瞑想しているのですから。
イニシエーション
ヨーガでは師から弟子にマントラやヤントラを伝授するイニシエーションという儀式があります。
古くからはイニシエーションと通してのみ瞑想は伝授されてきたそうです。
こうしたイニシエーションを受けることで、より深い瞑想へと入っていける手掛かりとなるとされています。
特定のグルを勧めたいわけではないのでここでは説明は省かせて頂きます。
伝授の値段が非常に高い場合(主観的ですけど)もありますので、ご自身の判断でお願いします。
ヤマ・ニヤマの実践
人は自分の都合のいいことは続けられるが、都合が悪くなると、とたんに避けてしまうことが多いです。
ヤマ、ニヤマの実践もそうであります。
現代社会に生きる我々は現実的な生活があります。
ビジネスもある、常識や義理もある。
そういった中でヤマ・ニヤマを実践することこそが生活を深めることにつながり、それと同時に瞑想も深まっていくことにつながります。
心のコントロール(または観察)をすることができないと瞑想は深まりません。
心のゆらぎはいつでも存在するものです。
それらを深く観じるためにヤマ・ニヤマの日常生活における実践は良いヒントとなると感じます。
ものすごくオススメするわけではありません。
ヤマ・ニヤマは当たり前のことしか書いてありませんし、そして人によっては非常に実践するいことが困難なことも書いてあります。
もちろん、ヤマ・ニヤマだけでなくヨーガの八支則(アシュタンガヨガ)の8段階の1~5段階は順序があるわけではないので、それらも同時に確認するとより瞑想を深めることにつながることに思います。
ヨーガの八支則(アシュタンガヨガ)は以下になります。
- ヤマ:禁戒
- ニヤマ:勧戒
- アーサナ:坐法
- プラーナヤーマ:調気
- プラティヤハーラ:制感
- ダーラナー:集中
- ディヤーナ:瞑想
- サマーディ:三昧
さらには、他の宗教や精神科医などが言われている心を整えるにいいとされていること(例えば、掃除、笑うこと、日記を書くこと、ランニング、書道や合気道、メタ認知など)を、自分なりに判断して取り入れるのも良いと思います。
むしろ取り入れて方が良いと思います。
ヨガ、BORN TO YOGの実践
ヨガメソッドとしてBORN TO YOGクラスを開催中です。
アサナが瞑想に有効であることは体感として感じていますので、アサナを集中的に実践するのはとても良いと感じます。
BORN TO YOGのヨガメソッドはアサナをとことん味わうヨガになっています。
アサナを集中的に実践するのにオススメです。
BORN TO YOGの特徴はアサナを楽しむところにあると感じます。
アサナはとにかく実践でありプラクティスです。
楽しくないプラクティスはただの苦行になってしまいます。
楽しく身体を変化させていくのが非常に大事になります。
BORN TO YOGの実践についてはこちらに色々と参考記事を集めましたので興味のあるものを読まれてみてください。
minimalismの実践
minimalismというのは最小限主義です。
要するに余分なものを削ぎ落としていく思考になります。
ヨガや瞑想を深めるにあたって余分なものを手放していくことは非常に大事なことです。
そもそもヨガも瞑想も削ぎ落としてく思考体系かと感じます。
部屋や荷物、思考や観念を手放していきましょう。
削ぎ落とした結果、集中とフローがやってきます。
物が少ない方が集中もできますし、潜在意識もクリアになっていきます。
軽い心は軽い荷物から始まりますし、余計なものが邪魔しなくなるとしっかりとそこから光が現れてくるのです。
おわりに
瞑想について考察をしてきました。
私自身が瞑想をしっかりと深めているわけではないので、間違えている個所も多いことに思いますが、あくまでも実践の結果を書いています。
瞑想というのは言葉で説明することではなく、体験することなのでこういった形でまとめてもピンとこないことも多いと思います。
ですので、「そもそもなぜ瞑想を人は始めたのか」「なぜ瞑想すると悟るのか」「人に悟る状態がなぜ存在するのか」「瞑想と解脱がどのようにつながっているのか」というラディカル問いには一切答えていません。
これらの問いは今後、私自身が瞑想を積み重ね、現実の世界へ対して最善を尽くして取り組んでいくことで気づいていきたいと観じています。
ただ、「悟りたい」という気持ちが少しでもあればそれは欲となり、悟りからは遠ざかるだろうことは容易に想像できますし、このような「ああしたい、こうしたい」という気持ちすべては自我であり真我とは程遠い状態であるのも承知ですが、今は、こういったことに1つ1つ気付きながら、瞑想を深めていきたいと観じています。
参考文献
- スワミ・シヴァナンダの瞑想をきわめる 新装普及版 (GAIA BOOKS)
- 次元の超越者スワミジ―ヒマラヤ聖者の教え (超知ライブラリー)
- 悟りのプロセス 人生で前に進むための「瞑想力」の身に付け方
- アイアンガー 心のヨガ―人生に光を灯すために
- ヨーガ本質と実践―新装オールカラービジュアル版 (ガイアブックス)
- 身体を通して時代を読む―武術的立場 (文春文庫)
- 快感回路—なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか (河出文庫)
- ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる-エックハルト・トール
- あるがままに生きる 足立幸子
- 日経サイエンス2015年1月号
阿息観は「あ〜」という真言を唱えて瞑想するものです。マントラ瞑想ですね。
月輪観は「月の輪」を心の中に留めて、その月の輪を広げていく瞑想になります。ヤントラ瞑想ですね。
ヨガの瞑想と真言密教の瞑想でも共通点があって面白いです。
参考記事:阿字観、月輪観という瞑想はどんなものなのですか?