運気が上がる「シャウチャ(清浄)」の本当の意味。トイレ掃除だけでは変わらない、ヨガ的浄化の奥義

自己啓発

「最近、なんだか運が悪いな」と感じることはありませんか?
仕事がうまくいかない、人間関係がぎくしゃくする、体調がすぐれない、なんとなく心が晴れない。
そんな時、多くの人が「運気アップ」の方法を探します。
風水、パワースポット巡り、開運グッズ、そして「トイレ掃除をすると金運が上がる」といったおまじない。

もちろん、それらを否定はしません。行動すること自体が、停滞したエネルギーを動かすきっかけになるからです。
しかし、もしあなたが「いろいろ試しているのに、現実があまり変わらない」と感じているなら、それは「浄化(シャウチャ)」の本質的な部分を見落としているからかもしれません。

ヨガの教えには、人生を健やかに、そして軽やかに生きるための「ヤマ(禁戒)」と「ニヤマ(勧戒)」というガイドラインがあります。
そのニヤマの最初に出てくるのが、今日お話しする「シャウチャ(Saucha=清浄)」です。

これは単なる「掃除」や「清潔」の話ではありません。
あなたの内側と外側、そしてエネルギーレベルを根本からクリアにし、良質な運気(プラーナ)を呼び込むための、古代から伝わる強力なテクノロジーなのです。

今日は、現代人が抱える「汚れ」の正体と、運気を劇的に変えるシャウチャの実践法について、深く掘り下げてみたいと思います。

 

そもそも「シャウチャ(清浄)」とは何か?

シャウチャとは、サンスクリット語で「清浄」「純粋」を意味します。
ヨガの経典『ヨガ・スートラ』では、悟りへ向かうための実践として、まず身の回りと自分自身を清めることを説いています。

なぜ、清める必要があるのでしょうか?
それは、ヨガが目指すのが「エネルギーの純粋な循環」だからです。
汚れたパイプにはきれいな水が流れないように、澱んだ空間や心身には、宇宙の純粋なエネルギー(プラーナ)が入ってこられません。
運気とは、文字通り「気を運ぶ」こと。
シャウチャとは、その気の通り道を徹底的に掃除し、開通させる作業なのです。

シャウチャには、大きく分けて2つのレベルがあります。
外的なシャウチャ(Bahir Saucha): 身体や環境の清浄
内的なシャウチャ(Antar Saucha): 心や思考の清浄

現代の「運気アップ術」の多くは、この「外的なシャウチャ(掃除や盛り塩など)」に偏りがちです。
しかし、ヨガの視点では、内側が汚れたままでは、いくら外側を磨いても効果は半減、あるいは一時的なものに終わってしまいます。

 

現代人を蝕む「3つの汚れ」

では、私たち現代人は、具体的に何によって「汚れて」しまっているのでしょうか。
泥遊びをして服が汚れるような物理的な汚れよりも、もっと深刻で見えにくい汚れが、私たちの運気を下げています。

① 空間のノイズ(モノの過剰)
安価でモノが手に入る現代、私たちの部屋はモノで溢れかえっています。
使わない服、読みかけの本、いつか使うかもしれない空き箱。
ヨガの視点で見ると、すべての物質は固有の周波数(振動)を発しています。
不要なモノ、壊れたモノ、愛着のないモノは、重く停滞した波動(タマス)を放ちます。
散らかった部屋にいると疲れるのは、視覚的な情報量が多いからだけでなく、この「ノイズ」にエネルギーを奪われているからです。

② 情報の毒素(デジタル・アーマ)
アーユルヴェーダ(インドの伝承医学)には「アーマ(未消化物)」という概念があります。
食べ物が消化できずに体内に残ると毒素になるように、現代人は「情報のアーマ」を大量に溜め込んでいます。
SNSのネガティブな投稿、不安を煽るニュース、他人のキラキラした生活への嫉妬。
これらを消化しきれずに飲み込み続けることで、心はヘドロのように重くなり、直感(インスピレーション)という天からの受信機が機能不全に陥っています。

③ 思考の濁り(ネガティブな反芻)
「私なんてダメだ」「あの人が許せない」「将来が不安だ」。
こうした思考のループもまた、心の内側を汚す最大の要因です。
特に「自己否定」は、自分という神殿を汚す行為に他なりません。
自分を粗末に扱っている人のところに、幸運の女神が微笑むでしょうか?
女神もまた、居心地の良い清潔な場所を選んでやってくるのです。

 

運気を底上げする「全方位的シャウチャ」の実践

では、どうすればこの汚れを祓い、運気の流れを変えることができるのでしょうか。
ヨガ的なアプローチで、身体・環境・心の3方向からシャウチャを実践していきましょう。

【Level 1:環境のシャウチャ】「空間」をパワースポットにする

床面積を広げる:
運気は足元から入ってきます。床にモノを置かないこと。ルンバが走れる床ではなく、雑巾がけができる床を目指しましょう。水拭きは、物理的な汚れだけでなく、古いエネルギーを拭き取る儀式です。
玄関とトイレ、そして「窓」:
玄関は気の入り口、トイレは排出口。ここは基本ですが、意外と見落としがちなのが「窓」です。窓ガラスが曇っていると、未来への見通しが曇ります。窓を磨き、朝日をたっぷりと取り込むことで、空間のプラーナレベルが一気に上がります。
空気を入れ替える:
どんなに掃除しても、空気が澱んでいては意味がありません。朝起きたらまず窓を全開にする。風を通すことは、運を通すことです。

 

【Level 2:身体のシャウチャ】「器」を磨き上げる

添加物を減らし、サットヴァな食事を:
私たちの身体は食べたものでできています。ジャンクフードや加工食品は、心を落ち着かなくさせ(ラジャス)、身体を怠惰にさせます(タマス)。新鮮な野菜、果物、炊きたてのご飯など、純粋性(サットヴァ)の高い食事を摂ることは、内臓のシャウチャです。
鼻うがい(ジャラ・ネティ):
ヨガの伝統的な浄化法です。鼻腔を塩水で洗うことで、物理的な汚れだけでなく、脳の熱を取り、思考をクリアにする効果があります。直感力が冴え、チャンスを掴む嗅覚が鋭くなります。
十分な睡眠と入浴:
シャワーだけで済ませず、湯船に浸かること。塩(粗塩)を入れたお風呂は、その日受けた他人の念やネガティブなエネルギーを浄化する強力なデトックスになります。

 

【Level 3:心のシャウチャ】「意識」の周波数を変える

ここが最も重要で、最も難しい部分です。

デジタル・デトックスの時間を持つ:
寝る前の1時間、スマホを見ない。それだけで、脳に溜まった情報のゴミが沈殿し、静かな水面が戻ってきます。
「マイトリー(慈悲)」の心を持つ:
『ヨガ・スートラ』には、「シャウチャに徹すれば、心は浄化され、集中力が増し、感覚器官を制御でき、真我を見る能力が備わる」と書かれています。
他人への悪口、批判、嫉妬は、相手ではなく自分自身を汚します。逆に、他人の幸せを願うこと、感謝することは、最高級の洗剤で心を洗うようなものです。
嫌いな人を無理に好きになる必要はありません。ただ、「あの人も何か事情があって苦しんでいるのだろう」と、執着を手放すだけでいいのです。
瞑想(ディヤーナ):
究極の心の洗濯です。静かに座り、思考の雑音を手放し、ただ「空(くう)」になる時間。
宇宙とつながるWi-Fiのアンテナを磨くようなものです。毎日5分でも、この静寂の時間を持つことで、偶然の一致(シンクロニシティ)が頻繁に起こるようになります。

 

結論:あなたは本来、光り輝く存在である

シャウチャの本当の目的は、「汚い自分を綺麗にする」ことではありません。
「本来の純粋な自分(プルシャ)を覆い隠している曇りを取り除く」ことです。

あなたは、生まれた時からダイヤモンドのような輝きを持っています。
ただ、生きていく中で、世間の常識や、過去のトラウマ、日々のストレスという埃がかぶってしまい、その輝きが見えなくなっているだけなのです。

運気が悪いのではありません。
ただ、窓ガラスが汚れていて、外の光が入ってきていないだけなのです。

だから、必死になって何かを足そうとしなくて大丈夫です。
開運グッズを買う前に、まずは一つ、不要なモノを手放してみましょう。
遠くのパワースポットに行く前に、自宅の床を丁寧に拭いてみましょう。
スマホを見る時間を減らし、ぼんやりと空を眺めてみましょう。

そうやって「隙間」と「清浄さ」を作ったとき、宇宙は真空を嫌う性質があるため、そこに自然と新しい幸運が流れ込んできます。
それが「運気が上がる」という現象の正体です。

シャウチャは、自分自身への敬意の表れです。
大切な自分という神様を住まわせるために、心と身体と環境を整える。
その丁寧な暮らしの積み重ねこそが、最強の開運アクションなのです。

この縁側で、一緒に心の洗濯をしませんか?
いつでもお待ちしております。

ではまた。


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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、BTY、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。