人生の8割は手放しても大丈夫。ヨガが教える「淡々と減らす」生き方と、その先にある豊かさ

自己啓発

ヨガを推奨しております。
それは、ヨガが「ポーズをとる体操」ではなく、「人生をシンプルにする技術」だからです。
私たちは日々、何かを得よう、積み上げようと必死に生きています。
もっと知識を、もっとお金を、もっと人脈を、もっと経験を。
しかし、ふと立ち止まって考えてみてください。
あなたが今、両手に抱えているその荷物のうち、本当に「魂が震えるほど必要なもの」はどれくらいあるでしょうか?

ヨガの叡智と、私自身のささやかな実感から申し上げますと、おそらく「2割」です。
残りの8割は、実はなくても困らないものか、あるいは持っていることで逆にあなたを苦しめている「執着」という名のガラクタかもしれません。

今日は、現代社会を生きる私たちが、どのようにしてその「不要な8割」を見極め、淡々と手放していくか。
そして、その先にある「真空の豊かさ」について、少し深くお話ししてみたいと思います。

 

現代社会という「溜め込み」の病

私たちは、資本主義という巨大なシステムの中で生きています。
このシステムは、「不足」を前提に動いています。
「今のままのあなたでは足りない」「これを持っていないと幸せになれない」というメッセージを、24時間365日、広告やSNSを通じて私たちに浴びせかけます。

その結果、私たちは何をするでしょうか。
不安という穴を埋めるために、モノを買い、情報を漁り、予定を詰め込みます。
スケジュール帳が埋まっていないと不安になる。
スマホの通知が来ないと寂しくなる。
流行りの服を持っていないと恥ずかしくなる。

これは、ヨガ的に言えば「アヴィディヤー(無知)」の状態です。
自分の中にすでに満ちている完全性(プールナ)を忘れ、外側に救いを求めて彷徨っている状態です。
私たちは、幸せになるために荷物を増やし続けていますが、皮肉なことに、その荷物の重さが私たちから自由と笑顔を奪っているのです。
背負ったリュックが重すぎて、綺麗な景色を楽しむ余裕がない登山者のようなものです。

 

ヨガの教え「アパリグラハ」の実践

ヨガの八支則の中に「アパリグラハ(不貪・不所有)」という教えがあります。
これは「必要以上のものを所有しない」「執着しない」という意味です。

「8割を手放す」というのは、まさにこのアパリグラハの実践です。
家の中を見渡してみてください。
1年以上着ていない服、読み返さない本、いつか使うかもしれない空き箱。
人間関係はどうでしょうか。
会うと疲れるだけの人、義理だけで繋がっているSNSのフォロワー。
頭の中はどうでしょう。
過去の失敗への後悔、未来への漠然とした不安、他人への嫉妬。

これらはすべて、あなたの生命エネルギー(プラーナ)を吸い取る「穴」です。
モノや思考を維持管理するために、私たちは無意識のうちに莫大なエネルギーを消費しています。
8割を手放すということは、その漏れ出しているエネルギーの蛇口を閉め、自分自身のために取り戻すということです。

 

「淡々と」行うことの重要性

ここで大切なキーワードが「淡々と」です。
手放すときに、ドラマはいりません。
「これは思い出の品だから…」「高かったから…」「あの人に悪いから…」
そうやって感情(ドラマ)を乗せると、手放す行為は途端に難しくなり、新たな執着を生みます。

ヨガの実践において、私たちは「ヴァイラーギャ(離欲・客観視)」を養います。
物事を良いとも悪いとも判断せず、ただ事実として見る視点です。
「これは今の私に必要か?」
その問いに対して、感情を排して「No」であれば、淡々と手放す。
ゴミをゴミ箱に捨てるように。
吐く息を空気に返すように。
そこに悲壮感も罪悪感も必要ありません。
ただの「新陳代謝」です。

 

スピリチュアルな視点:スペース(空)ができると、新しいが入る

スピリチュアルな法則として、「宇宙は空白を嫌う」というものがあります。
コップの水がいっぱいだと、新しい水は一滴も入りません。
しかし、中の水を捨てて空っぽ(スペース)にすると、そこには必然的に新しい何かが流れ込んできます。

人生に行き詰まりを感じている人の多くは、スペースがありません。
過去の残骸で部屋も心も埋め尽くされているため、新しい運気や出会いが入ってくる隙間がないのです。
8割を手放してスカスカになった状態。
一見、それは寂しいことのように思えるかもしれません。
しかし、その「スカスカ」こそが、ヨガで言うところの「空(シューニャ)」であり、無限の可能性を秘めた真空地帯なのです。

手放せば手放すほど、あなたの波動は軽くなります。
軽くなれば、上昇します。
重い荷物を下ろした気球が、空高く舞い上がるように。
直感が冴え渡り、シンクロニシティ(意味のある偶然)が増え、必要なものが向こうからやってくるようになります。
「引き寄せ」ようと頑張らなくても、スペースがあれば勝手に「吸い寄せ」られてくるのです。

 

何を残すか:魂の「2割」を見極める

では、最後に残すべき「2割」とは何でしょうか。
それは、理屈抜きで「あなたの心が静かに満たされるもの」です。

高価なブランド品ではなく、手触りの良い一枚のタオルかもしれません。
何千人のフォロワーではなく、深夜に電話ができる一人の友人かもしれません。
世間的な成功ではなく、一杯のお茶の時間かもしれません。

その2割は、あなたの魂の形(スヴァ・ダルマ)を教えてくれます。
8割のノイズを削ぎ落としたときに初めて浮かび上がる、あなたの本質です。
その本質だけを大切にして生きること。
それが、真の意味での「ヨガ的な生き方」です。

 

今日からできる、小さな「手放し」

いきなりすべてを捨てる必要はありません。
まずは、今日一日の中で、小さな8割を手放してみませんか。

スマホを見る時間を8割減らしてみる。
「やらなければならない」と思っているタスクを8割やめてみる。
食事の量を腹八分目にしてみる。
会話の中で、自分の主張を8割減らして、相手の話を聞くことに使ってみる。

やってみると分かりますが、8割減らしても、意外と何も困りません。
むしろ、視界がクリアになり、呼吸が深くなり、今この瞬間の美しさが鮮明に感じられるはずです。

恐れずに、減らしていきましょう。
私たちは本来、裸で生まれてきました。
何も持っていなくても、あなたはすでに完全(プールナ)なのですから。

ではまた。

 


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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、BTY、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。