食事をして美味しく感じる人は相性が良いということ【縁側日記@表参道】vol299

ヨガライフ-東京日記

昔にもこのような記事を書いたと思いますが、また書いてみます。

人との相性というのがあります。

色んな側面での見方があるでしょう。

その一つに食事をして美味しいかというものがあると思います。

とても根源的な相性です。

何を食べたか、ではなく、美味しく感じられたかということです。

自分の好みの料理屋さんに行けば、美味しく感じることでしょう。

でも、これもどういった面子で行ったかでも味の印象は大きく変わるのです。

関連記事:その人と一緒に食事をすると美味しいかどうかで相性がわかる【ヨガインストラクター日記ブログ】Kiyoshi vol210@中目黒

 

頭は嘘をつくが、胃袋は嘘をつかない

私たちは普段、人間関係を「頭」で判断しがちです。

「この人は社会的地位があるから」「有名な人だから」「自分のキャリアにプラスになるから」。

そういった計算や思考(マインド)で、一緒にいる相手を選んでしまうことが多々あります。

しかし、思考はいくらでも嘘をつきますし、自分自身さえも欺くことができます。

一方で、絶対に嘘をつかないものがあります。

それが「身体」です。

特に「食事」という、生命維持に直結する根源的な行為において、身体は正直な反応を示します。

どれほど頭で「素敵な人だ」と思っていても、一緒に食事をしていて「なんだか味がしない」「喉を通らない」「美味しく感じられない」のであれば、それは身体が「NO」と言っているサインです。

ここまでのサインが出ていたら、頭なんて使っていられないのが普通なのですが、多くの人はその感覚を無視するようです。

逆に、何でもない定食屋さんのご飯でも、その人と一緒だと驚くほど美味しく感じられるなら、それは何か大切な共鳴が起きている証拠です。もちろん、定食屋というのは例えです。なんでもいいのです。それが美味しく感じるのなら。

無理をして「美味しくない相手」と一緒に居続けることは、少しずつ自分の生命力を削り、心を病ませていく原因にもなりかねません。

ただですね、身体感覚が鈍くなっている人はわからないので情報で判断してしまう傾向があります。

異性が私に時間やお金を使ってくれているかだけで判断してしまうような感じです。

情報のやりとりしかないので、そこに人間はいません。誰でもいいということになってしまう。身体感覚も相性やご縁には非常に大事なものになります。

 

一緒に食事することで無意識の確認をしている

私たちは食事中、無意識のうちに相手のエネルギー(波動)を浴びております。

相性の良い人、波長の合う人と食事をすると、お互いのプラーナが増幅し合い、リラックスした状態で消化吸収が行われます。というのがヨガの考えです。

プラーナというのは生命エネルギーです。プラーナが高まると元気になるということです。

この時、副交感神経が優位になり、身体は食べ物の滋養を最大限に受け取ることができます。これが「美味しい」という感覚の正体のひとつかもしれません。

逆に、相性の悪い相手、緊張を強いられる相手との食事では、身体は防御態勢に入ります。

交感神経が優位になり、消化機能は抑制され、食べ物はただの異物として処理されます。

これでは、どんな高級料理も美味しく感じないかもしれません。落ち着かないですからね。

「高級料理屋自体が落ち着かないよ」などの趣味の話ではないですからね。

親しくなる前に食事に行くのは、この「エネルギー的な相性確認」を、無意識レベルで行っているからだと言えます。(何度も言いますが身体性が弱いと感じ取れません)

お店のグレードや料理の質よりも、その人との空間に流れる空気感が「美味しい」かどうか。

それが、関係性を築く上での最も確かなリトマス試験紙となります。

ですので、人は食事に出かけるのです。

これは仲良くなったあとも、家族になったあとも、特別な存在になってからも継続します。

「ごはん食べよう」はとても大切な営みなのです。

 

現代社会における「フィジカルな感覚」の喪失

しかし残念なことに、現代社会ではこの「身体の声」を無視することが推奨されがちです。

「接待だから美味しく食べなさい」「健康のためにこれを食べなさい」「効率的に栄養を摂りなさい」。

論理や効率、社会的な義務が優先され、フィジカルな感覚は置き去りにされます。

深呼吸もしない日々が続いていることでしょう。

その結果、私たちは直感を失っていきます。

身体が「逃げろ」というサインを出しているのに、頭で「いい話だから」と納得させてしまい、騙されたり、搾取されたりするケースが後を絶ちません。

「電車に乗るとざわつく」「あの人に会うと身体が軽くなる」。

こういった動物的な感覚こそが、私たちを危険から守り、正しい道へと導いてくれる羅針盤なのです。

その感覚やセンサーを磨くのがヨガや瞑想だと私は思っております。

関連記事:道を曲がる時はいったん止まるのが必要なのです【ヨガは真っ直ぐに進むものではない】

 

ヨガで「感じる力」を取り戻す

私がお伝えしているヨガでは、このフィジカルな感覚を徹底的に大事にします。

アライメント(骨の配置)を整え、呼吸を通し、身体の微細な感覚に意識を向けること。

それは、鈍ってしまったセンサーを研ぎ直し、本来の野性的な自分を取り戻すプロセスです。

フィジカルな感覚が育つと、生きる力が強くなります。

誰と一緒にいると自分のエネルギーが高まるのか、誰といると消耗するのかが、瞬時にわかるようになります。

それは「強さ」や「弱さ」の話ではありません。

一人でも生きられるけれど、この人といるともっと幸せになれる。

そう感じられる相手を選び取れる力が、人生にも影響を与えることでしょう。

ヨガはこの感覚センサーを磨くトレーニングだと思っていると書きましたが、武道などもそのようなセンサーを高めるものなのだとも思います。そういった習い事が減ってきているかもしれませんね。

 

終わりに:あなたは、誰と食事をすると美味しいですか?

「楽しい」ことも大切ですが、それ以上に「生きる力が高まる」こと。

美味しい食事は、その最もシンプルな指標です。

今度、誰かと食事をする時、少しだけ自分の胃袋や身体の反応に耳を澄ませてみてください。

舌先だけでなく、身体全体が「美味しい」と喜んでいるか。
その人といるとなんか美味しく感じられるか。
もしそうなら、その人はあなたの人生にとって、とても大切な人かもしれませんね。

相手を批判批評するためにこのような感覚を磨くわけではありませんので、悪しからず。

むしろ、自分が食べる相手が誰であれ、美味しく食べることができるような人になっていくことがヨガの鍛錬かもしれません。究極ですが。

情報過多な時代だからこそ、もっと身体を信じてあげましょう。

あなたの身体は、あなたの幸せを誰よりも知っています。

ではまた。


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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、BTY、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。