判断のスピードを上げ、直感(ブッディ)を磨く【ヨガの知性】

365days

ヨガを推奨しております。
それは、ヨガが単に身体を動かすことだけでなく、「どう判断し、どう選ぶか」という心のOS(オペレーティングシステム)をアップグレードする技術だからです。

前回の記事で、ミニマリストゲームを通じて「判断のスピードを上げる」ことの重要性に少し触れました。
今回は、この「判断」という行為について、ヨガ哲学における「ブッディ(理智・直感的知性)」という概念を深掘りしながら、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

私たちは毎日、数えきれないほどの決断をしています。
朝ごはんに何を食べるか、どの服を着るか、このメールにどう返信するか、人生のパートナーを誰にするか。
この決断の質とスピードが、私たちの人生の質とスピードを決定づけていると言っても過言ではありません。

 

マナス(思考)とブッディ(直感)の違い

ヨガの人間構造論では、心(アンタ・カラナ)の働きを4つに分類しますが、その中でも特に重要なのが「マナス」と「ブッディ」の違いです。

マナス(Manas):
これは「思考」や「感覚的マインド」です。
過去のデータや記憶を参照し、損得勘定、比較、迷い、恐れなどを生み出します。
「これを捨てたら後悔するかな?」「高かったしな…」「人からどう思われるかな?」
こういったお喋りは、すべてマナスの働きです。マナスは基本的に優柔不断で、あちこちに飛び回ります。

ブッディ(Buddhi):
こちらは「理智」や「直感的知性」と訳されます。
マナスよりも深い層にあり、物事の本質を瞬時に見抜く「決定する機能」です。
「これは必要ない」「こっちの道だ」と、理屈抜きで確信を持って答えを出すのがブッディです。
いわゆる「直感」や「英断」は、このブッディがクリアに働いた時に起こります。

現代人の多くは、マナスが肥大化し、ブッディが曇ってしまっています。
だから、いつまでも迷い、決められず、決めた後も「あれで良かったのか」と悩み続けるのです。

 

即断即決がブッディを磨く

では、どうすればこのブッディを磨くことができるのでしょうか。
そのための実践的なトレーニングが、「判断のスピードを上げる」ことなのです。

例えば、ミニマリストゲームで「捨てるか、残すか」を迫られた時。
3秒考えて答えが出ないなら、それはマナスが介入してきています。
「でも…」「だって…」という言い訳が始まる前に、0.1秒で決める練習をするのです。
手に取った瞬間の「感覚」を信じること。
違和感があるなら、それは「NO」です。心がときめくなら、それは「YES」です。

このスピード感を意識的に上げていくと、マナスが介入する隙間がなくなります。
強制的にブッディを使わざるを得なくなるのです。
筋トレと同じで、使えば使うほどブッディの回路は太くなり、切れ味が鋭くなっていきます。

 

直感は「適当」ではない

「直感で決めるなんて、適当で危なくないですか?」と思われるかもしれません。
しかし、ヨガの視点では逆です。
あれこれ考え抜いた(マナスによる)判断こそ、エゴや欲、恐怖といったノイズまみれであり、本質を見誤る可能性が高いのです。

ブッディは、あなたの魂(アートマン)の声をダイレクトに反映します。
深い部分のあなたは、自分にとって何が正解かを最初から知っています。
その知恵にアクセスするパスワードが「直感」なのです。

スティーブ・ジョブズや将棋の羽生善治さんなど、優れた決断をする人々は皆、この直感の力を論理以上に信頼しています。
彼らは知っているのです。
膨大な情報を処理するのに、いちいち思考していたら間に合わないことを。
そして、最初のひらめきこそが、最も純度が高い答えであることを。

 

日常を「直感の稽古場」にする

何も人生の一大事でいきなり直感を使えというわけではありません。
日常の些細な選択を、稽古の場にしてみましょう。

レストランでメニューを開いたら、パッと目に入ったものを注文する。

本屋で気になったタイトルの本を、中身を見ずに買ってみる。

帰り道、ふと「こっちの角を曲がりたい」と思ったら、理由なく曲がってみる。

失敗しても大したことのない場面で、自分の「ふとした感覚」に従う実験を繰り返してください。
そして、「あ、やっぱりこっちで美味しかった」「面白い出会いがあった」という成功体験を積み重ねていくのです。
すると、「自分の感覚は信じて大丈夫なんだ」という自己信頼(サントーシャ)が育っていきます。

 

迷いを断つ刀を持て

人生における停滞の正体は、ほとんどが「迷い」によるエネルギー漏れです。
右に行こうか、左に行こうかと立ち止まっている間に、日は暮れてしまいます。
どちらでもいいのです。
あなたがブッディの剣でスパッと決めた道が、あなたにとっての正解になります。

判断のスピードを上げることは、人生の密度を上げること。
思考のノイズを切り裂き、直感という羅針盤を磨き上げることで、私たちはもっと軽やかに、もっと力強く、自分の人生をパラレルシフトさせていけるはずです。

迷ったら、早い方へ。
迷ったら、怖い方へ。
それが、ブッディからのサインかもしれません。

ではまた。

 



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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、ENQAN(ヨガ)、JIQAN(内観)、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。