221.「抵抗」を感じたら、それは「道が違う」サイン

365days

私たちの文化は、しばしば「困難に打ち勝つこと」や「逆境を乗り越えること」を称賛します。もちろん、そこに人間の精神性の強さや成長があることは事実です。しかし、私たちはその美徳をあまりに内面化しすぎた結果、人生のあらゆる場面で現れる「抵抗」を、すべて乗り越えるべき障害物として捉えてしまう傾向にないでしょうか。物事がなぜかうまく進まない。人間関係がギクシャクする。計画を実行しようとすると、次から次へと邪魔が入る。そんな時、私たちは「努力が足りないのだ」と自らを叱咤し、さらに力を込めてその壁を押そうとします。

しかし、ヨガ哲学の視点に立つと、その「抵抗」は全く異なる意味を帯びてきます。それは、あなたを妨害する敵ではなく、あなたの航路を優しく、しかし確実に修正しようとする、宇宙からの賢明なフィードバックなのです。それは、あなたの魂のナビゲーションシステムが発する「そちらの道ではありません」という、極めて重要なサインに他なりません。

この感覚は、アーサナの実践の中に明確に見出すことができます。例えば、前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)で、あなたは太ももの裏側に強い張り、すなわち「抵抗」を感じるでしょう。その抵抗を無視して、力ずくで身体を前に倒そうとすればどうなるか。結果は、筋肉の損傷、つまり怪我です。賢明な実践者は、抵抗を感じたところで一度動きを止め、深く呼吸を送り込みます。そして、抵抗が「これ以上は危険だ」という身体からの愛あるメッセージであることを理解し、その声と対話するのです。吐く息とともに少しだけ緩め、吸う息とともに空間を作る。その繰り返しの中で、身体は自ら、安全で快適な範囲で少しずつ心を開いてくれます。

人生における「抵抗」も、まったく同じ原理で働いています。あなたが立てた計画や、あなたが「こうあるべきだ」と信じている道筋が、あなたの本質的な在り方(スヴァダルマ)や、宇宙の大きな流れとズレを生じている時、その摩擦が「抵抗」という形で現象化します。それは、仕事の遅延であったり、他者からの反対であったり、あるいは単純に「気が乗らない」「身体が重い」といった内的な感覚であったりします。これらはすべて、あなたのハイヤーセルフや宇宙が、「もっと良い道がありますよ」「今はその時ではありませんよ」と教えてくれているのです。

トランサーフィンの言葉を借りるなら、これは「過剰ポテンシャル」が生み出す平衡力とも言えるでしょう。あなたが特定の目標や結果に対して「絶対にこうでなければならない」と過剰な重要性を与えると、宇宙はその歪みを是正しようとして、抵抗という名の平衡力を働かせるのです。それはまるで、流れの速い川を、必死で逆らって泳ごうとするようなものです。多大なエネルギーを消耗するだけで、ほとんど前には進めません。

では、抵抗を感じたらどうすればよいのか。まず第一に、壁を押すのをやめることです。力ずくで進むのをやめ、一度立ち止まる。そして、アーサナの時と同じように、深く呼吸をし、その抵抗の感覚を静かに観察します。なぜ、この道はこんなにも困難なのだろうか。なぜ、私の心はこれほど重いのだろうか。この抵抗は、私に何を伝えようとしているのか。その問いかけは、しばしば私たちをエゴの計画から解放し、より大きな視野へと導いてくれます。

抵抗は、失敗の宣告ではありません。それは、方向転換の合図であり、よりエレガントで、よりあなたらしい道が存在することを示唆する希望のサインなのです。そのサインを読み解く「稽古」を積むことで、私たちは無駄な争いから降り、人生という川の流れに賢く乗ることができるようになります。抵抗を敵と見なすのをやめた時、それはあなたの最も信頼できるガイドとなるでしょう。




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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、ENQAN(ヨガ)、JIQAN(内観)、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。