楽しんでいる人は最強。苦行を手放し「遊ぶように生きる」ヨガ哲学

自己啓発

ヨガを推奨しております。
それは、ヨガが本来、この世界を「楽しむ(リーラ:遊戯)」ための壮大な遊びだからです。

最近、スタジオに来られる生徒さんたちの表情を見ていると、少し気になることがあります。
真面目で、一生懸命で、ストイック。
それはとても素晴らしい資質なのですが、どこか「楽しむこと」を自分に禁じているように見えることがあるのです。
「もっと頑張らなければ」「正しくやらなければ」「成長しなければ」
そんな目に見えない重りを、ヨガマットの上でさえ背負い続けているように感じます。

今日は、少し肩の力を抜いて、「楽しむこと」こそがヨガの極意であり、人生というゲームを攻略する最強のメソッドであるというお話をしたいと思います。

 

現代社会という「苦行」のシステム

私たちは、幼い頃からある種の「苦行信仰」を刷り込まれて育ちます。
「苦しい思いをして努力した先にしか、成功はない」
「楽をしている人間は、いつか痛い目を見る」
「歯を食いしばって頑張ることが美徳だ」

資本主義社会は、私たちに常に「不足」を感じさせ、その不足を埋めるための労働(苦役)を強要します。
楽しんでいると「不謹慎だ」と言われ、休んでいると「サボっている」と指さされる。
そんな空気の中で、私たちはいつの間にか「楽しむこと=罪悪感」という図式を内面化してしまっているのではないでしょうか。

しかし、ヨガの視点から言えば、これは大きな誤解です。
苦しみは、成長の必須条件ではありません。
むしろ、苦しみは「抵抗」のサインです。
本来流れるべきエネルギーの流れに、エゴ(自我)が逆らっている時に発生する摩擦熱、それが苦しみの正体です。

 

「リーラ(神の遊び)」として世界を見る

インドの古い哲学に「リーラ(Lila)」という言葉があります。
これは「遊び」「遊戯」という意味です。
この宇宙全体は、神様が楽しむために創造した壮大な「遊び場」である、という考え方です。

もし、この人生が最初から「遊び」だとしたらどうでしょう?
私たちは、深刻な顔をして修行をしているのではなく、ただこの地球というアトラクションを体験しに来ただけなのかもしれません。
失敗も、成功も、出会いも、別れも。
すべてはゲームの中のイベントであり、魂が震えるような体験をするためのシナリオです。

「楽しんでいる人は最強」なのは、この世界の成り立ち(リーラ)と波長が合っているからです。
楽しんでいる時、私たちはリラックスしています。
リラックスしている時、ナーディ(エネルギーの管)は開き、プラーナ(気)は全身をスムーズに循環します。
直感が冴え、身体機能が高まり、周囲の人をも巻き込んでいくポジティブな磁場が発生します。
これが、いわゆる「ゾーンに入っている」状態です。

逆に、眉間に皺を寄せて「苦しいけれど頑張る」状態の時、私たちのエネルギーは収縮しています。
視野は狭くなり、呼吸は浅くなり、宇宙からのインスピレーション(直感)を受け取るアンテナが閉じてしまいます。
苦行は、実はとても非効率な生き方なのです。

 

ヨガは「正しいポーズ」をとる苦行ではない

ヨガの練習においても、この「楽しむ」姿勢は決定的に重要です。
現代のヨガシーンでは、難易度の高いポーズができることが「上級者」の証のように思われがちです。
痛みに耐えてハムストリングスを伸ばし、プルプル震えながら体幹を鍛える。
それを否定はしませんが、もしそこに「喜び」がなければ、それはただの苦行です。

ヨガの経典『ヨガ・スートラ』には、アーサナ(ポーズ)の定義として「スティラ・スカム・アーサナム(快適で安定した姿勢)」という言葉があります。
「スカム」とは、快適さ、安らぎ、喜びという意味です。
つまり、ポーズの中に「気持ちいいな」「楽しいな」という感覚がなければ、それはヨガではないのです。

身体が硬くても、ポーズが不格好でも、その瞬間に呼吸を深く味わい、自分の身体との対話を心から楽しんでいる人。
その人こそが、真の「アドバンス・プラクティショナー(上級者)」です。
「正しさ」を追い求めるのをやめて、「心地よさ」を羅針盤にしてみてください。
そうすると、不思議なことに、身体は自然と緩み、本来の柔軟性を取り戻していくのです。

 

スピリチュアルな視点:波動(バイブレーション)の法則

少しスピリチュアルな話をしましょう。
この世界のすべては、特定の周波数で振動しているエネルギーです。
そして、「楽しむ」「喜ぶ」「感謝する」といった感情は、非常に高い周波数(波動)を持っています。

あなたが何かに没頭し、時間を忘れて楽しんでいる時、あなたの周波数は爆上がりしています。
「類は友を呼ぶ」という引き寄せの法則の通り、高い周波数は、同じく高い周波数の現実を引き寄せます。
良い知らせ、素敵な出会い、思いがけないチャンス。
これらは、あなたが苦労して手繰り寄せるものではなく、あなたが「楽しい状態」である時に、向こうから勝手にやってくるものです。

逆に、恐れや義務感、自己犠牲といった重い周波数で行動していると、どれだけ努力しても、同じように重苦しい現実しか引き寄せられません。
「こんなに頑張っているのに報われない」と感じているなら、それは行動量が足りないのではなく、行動のベースにある周波数が「楽しさ」ではないからかもしれません。

未来のために今を犠牲にするのをやめましょう。
「今、この瞬間」を楽しむこと。
それが、最高の結果を未来に作り出すための、唯一にして最強の方法です。

 

日常を「お祭り」に変える

では、どうすれば私たちは日常をもっと楽しめるようになるのでしょうか。
それは、日常の些細な行為を「儀式」や「遊び」に変えてしまうことです。

朝のコーヒーを淹れる時間: ただの作業にせず、香りを楽しみ、お湯を注ぐ音を楽しむ、神聖な儀式にする。
通勤電車: 満員電車にイライラするのではなく、人間観察のゲームや、瞑想の時間に変えてみる。
面倒な家事: 好きな音楽をかけて、ダンスをするように掃除機をかけてみる。

「楽しむ」というのは、環境次第で決まる受動的な感情ではありません。
自らの意志で、目の前の現実に「楽しさ」という魔法をかける、能動的なクリエイション(創造)です。
どんな状況でも「面白がれる」人。
カオスさえも「次はどうなるんだろう?」とワクワクできる人。
そういう人は、人生というゲームにおいて無敵です。

 

終わりに:最強のあなたへ

もし今、あなたが何かに悩み、行き詰まっているのなら、自分自身にこう問いかけてみてください。
「私は今、これを楽しんでいるだろうか?」
「深刻になりすぎていないだろうか?」

深刻さは、エゴの罠です。
軽やかさは、魂の本質です。

もっと遊んでいいのです。
もっと笑っていいのです。
役に立たないこと、意味のないこと、ただ自分がワクワクすることに、時間を使っていいのです。
あなたが心から楽しんでいるその姿こそが、周りの人を癒やし、世界を明るく照らす光になります。

難しい顔をしてポーズをとる必要はありません。
ただ、風を感じ、畳の感触を楽しみ、自分の呼吸と遊んでください。
楽しんでいるあなたは、最強です。
そして、その最強のあなたが、本来のあなたなのです。

ではまた。


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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、BTY、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。