279.「当たり前」の中にある奇跡を見つける

365days

私たちの心は、悲しいかな、非常に「慣れ」やすいようにできています。初めて訪れた異国の街並みに感動し、初めて恋に落ちた時の胸の高鳴りを覚え、初めて手にしたスマートフォンの便利さに驚愕したとしても、時が経てば、それらはすべて日常の風景となり、「当たり前」の箱の中に仕舞い込まれてしまいます。この「慣れ」という心の働きは、私たちを安定させる一方で、世界から色彩と輝きを奪い、生きる喜びを麻痺させてしまう最大の要因かもしれません。

ヨガ的引き寄せの達人とは、非日常的な奇跡を次々と引き起こす人のことではありません。そうではなく、日常という、誰もが「当たり前」だと思っている風景の中に、非日常的な、つまり「有り難い」奇跡を無限に発見できる感性を持った人のことを言うのです。なぜなら、彼らは知っているからです。宇宙の豊かさは、未来のどこかにあるのではなく、「今、ここ」の当たり前の中に、すでに完璧な形で満ち溢れていることを。

この失われた感性を取り戻すための稽古は、いつでも、どこでも、誰にでも可能です。それは、意識の焦点を、ほんの少しずらすだけの、内なるゲームです。

例えば、朝、蛇口をひねると、透明で安全な水が出てくる。これは、現代の日本に住む私たちにとっては、あまりにも当たり前の光景です。しかし、この一杯の水があなたの元に届くまで、どれほどの奇跡的な連鎖があったかを想像してみてください。雲が雨を降らせ、森がその水を浄化し、ダムがそれを蓄え、浄水場がそれを飲み水へと変え、無数のパイプラインがそれをあなたの家まで運んでくる。そして、そのすべてのプロセスには、数え切れないほど多くの人々の労働と知恵が関わっています。この一杯の水は、文字通り、地球と人類の共同作業によってもたらされた、奇跡の結晶なのです。

あるいは、あなたが今、この文章を読めているという事実。あなたの目が文字を認識し、脳がその意味を理解し、その背景にはあなたがこれまでに受けてきた教育や、言語という人類の偉大な発明が存在します。これらの一つでも欠けていれば、この体験は成り立ちません。これもまた、驚くべき奇跡ではないでしょうか。

この「当たり前の中の奇跡」を見つけるための、いくつかの思考実験があります。

  • 「もし、今日が人生最後の日だったら?」という視点: もしそうなら、いつもの家族の寝顔、ありふれた朝食の味、通勤電車の窓から見える景色は、どれほど愛おしく、かけがえのないものとしてあなたの目に映るでしょうか。

  • 「もし、江戸時代の人が現代に来たら?」という視点: スイッチ一つで部屋が明るくなる電気、遠くの人と話せる電話、空を飛ぶ鉄の塊(飛行機)。私たちの日常は、彼らにとって魔法としか思えない奇跡で満ち溢れています。

  • 「初めてごっこ」: いつもの道を、初めてこの街を訪れた旅行者のように歩いてみる。すると、普段は見過ごしている看板のデザイン、道端に咲く小さな花、建物の歴史の痕跡など、新しい発見に満ちていることに気づくでしょう。

禅の言葉に「平常心是道(びょうじょうしんこれどう)」というものがあります。特別な悟りの境地を求めるのではなく、お腹が空いたらご飯を食べ、眠くなったら寝るという、ごく当たり前の日常の営みの中にこそ、真理(道)は在る、という意味です。

「当たり前」は、感謝の反対語です。当たり前だと思った瞬間、そこにある豊かさは私たちの目から見えなくなります。逆に、一つひとつの当たり前に「有り難い」という奇跡の光を当てる時、あなたの世界は無限の豊かさと喜びに満ちた、光り輝く場所へと変容します。奇跡は、引き寄せるものではありません。それは、すでにここにあるものに、「気づく」ことなのです。その気づきの力こそが、さらなる奇跡をあなたの人生に呼び込む、最高の磁石となるでしょう。



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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、ENQAN(ヨガ)、JIQAN(内観)、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。