224.寄り道や回り道にこそ宝がある

365days

私たちは効率性を重んじる社会に生きています。最短距離で目的地に到達すること、最小の努力で最大の結果を得ることが「賢い」やり方だとされています。人生においても、私たちはしばしば成功への「最短ルート」を探し求め、寄り道や回り道を「時間の無駄」「失敗」と見なしてしまいがちです。しかし、魂の成長という長い旅のスケールで見たとき、その価値観は大きく揺らぎます。むしろ、一見無駄に見える寄り道や、意図せず迷い込んだ回り道にこそ、人生の最も貴重な宝物が隠されていることが多いのです。

この真理は、古今東西の神話や物語の中に繰り返し描かれてきました。英雄はまっすぐ王座にたどり着くのではなく、必ずと言っていいほど道に迷い、試練に遭遇し、予期せぬ人物に助けられます。そのプロセスを通じて、彼は力だけでなく、知恵や慈悲、そして真の自己を学びます。もし彼が最短ルートだけを進んでいたら、彼はただの強い男にはなれたかもしれませんが、人々を導く賢王にはなれなかったでしょう。私たちの人生も、この英雄の旅の構造(ヒーローズ・ジャーニー)と相似形をなしています。

ヨガの実践においても、この「寄り道の価値」は体感できます。例えば、ある特定のアーサナ(ポーズ)をマスターしようと目標を立てたとします。しかし、身体の硬さやバランスの不足から、すぐには完成形にたどり着けません。その過程で、あなたは目標のポーズそのものではなく、それを達成するために必要な、地味で基本的な他のポーズや、呼吸法、筋力トレーニングといった「回り道」に取り組むことになります。そして、その地道な稽古の過程でこそ、あなたはポーズの完成という結果以上に大切な、自身の身体との対話の仕方、焦らない心、そしてプロセスそのものを楽しむ姿勢を学ぶのです。最終的に目標のポーズができた時、あなたが手に入れたのは一つのポーズではなく、自己と向き合うための総合的な知恵なのです。

人生における寄り道も同じです。あなたが「A」という目標に向かって進んでいるとき、予期せぬ出来事によって「B」という場所に連れていかれることがあります。第一志望の会社に入れず、別の会社で働くことになった。恋人に振られ、一人で旅に出ることにした。病気になり、キャリアを中断せざるを得なくなった。その瞬間は、絶望や敗北感に苛まれるかもしれません。しかし、後になって振り返った時、その「B」という場所での経験や出会いが、実はあなたをより豊かで深い人間へと成長させ、最終的には「A」よりもはるかに素晴らしい「C」という目的地へと導いてくれたことに気づくのです。

トランサーフィンの視点では、人生の流れは多種多様なヴァリアント(可能性の空間)に満ちています。私たちが頭で考える「最短ルート」は、無数にある流れの中のたった一つに過ぎません。そして、そのルートが必ずしも最良であるとは限らないのです。寄り道や回り道は、いわば人生の流れがあなたを「より良いヴァリアント」へと誘っているサインなのかもしれません。エゴの計画に固執し、「こんなはずではなかった」と抵抗するのではなく、「この流れは私をどこへ連れて行ってくれるのだろう?」と好奇心をもって乗ってみる。その柔軟性こそが、幸運を引き寄せる鍵となります。

ですから、もし今、あなたが道に迷っていると感じたり、計画通りに進まないことに苛立ったりしているのなら、少し視点を変えてみてください。その状況は「失敗」ではなく、宇宙があなたのために用意した、特別な「ボーナストラック」なのかもしれません。その寄り道でしか見られない景色を味わい、その回り道でしか出会えない人との会話を楽しんでみましょう。そこに、あなたの魂が本当に求めていた宝物、すなわち、予期せぬ自己発見や、人生を根底から変えるような深い気づきが眠っている可能性が高いのです。直線的な効率性という幻想から自由になったとき、人生はあらゆる道筋が祝福に満ちた、豊かで立体的な冒険となるでしょう。



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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、ENQAN(ヨガ)、JIQAN(内観)、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。