77.許しという解放 – 相手のためではなく、自分のために

365days

人生の道のりにおいて、私たちは誰かによって深く傷つけられたり、裏切られたり、不当な扱いを受けたりすることがあります。その時、私たちの心には怒りや恨み、悲しみといった感情が燃え盛り、「絶対に許せない」という思いが生まれるのは、ごく自然なことです。私たちは、許さないことが相手への当然の罰であり、自分自身の正義を守る行為だと信じ込みます。しかし、ヨーガの叡智は、その重い鎖のもう一方の端は、相手ではなく、あなた自身の心に繋がれているのだと、静かに教えてくれます。

「許し」とは、私たちが誤解しがちな概念の一つです。それは、相手の行為を「なかったこと」にしたり、「仕方なかった」と容認したりすることではありません。また、相手と和解し、元の関係に戻ることを意味するのでもありません。真の許しとは、相手がどうあろうと、相手が謝罪しようとしまいと関係なく、「あなた自身の心の平和のために、その出来事への執着と、それがもたらした苦痛のエネルギーを手放す」という、極めて主体的で、内面的な決断なのです。

許せないという思いを抱え続けることは、まるで熱く焼けた炭を、相手に投げつけようとして、自分自身が握りしめているようなものです。火傷を負うのは、相手ではなく、まず自分自身です。怒りや恨みといった感情は、極めて強力で、消耗の激しいエネルギー(プラーナ)です。それを心の中に保持し続けることは、絶えず毒を飲み続けているようなものであり、私たちの心身に深刻なダメージを与えます。不眠、ストレス、高血圧、免疫力の低下といった身体的な不調や、うつ、不安といった精神的な問題の多くが、この「許せない心」に根差していると言っても過言ではありません。

許しは、相手を解放するためのものではなく、何よりもまず、この苦しみの牢獄から自分自身を解放するための、慈悲深い行為なのです。それは、過去という重い錨を断ち切り、人生の船を「今、ここ」という港から、未来という大海原へと再び進ませるための、最もパワフルな鍵となります。

では、どうすれば「許す」ことができるのでしょうか。それは多くの場合、一度の決断で終わる単純なプロセスではありません。むしろ、玉ねぎの皮を一枚一枚むいていくような、根気のいる旅路です。

まず第一に、自分の感情を正直に認めること。「私は傷ついた」「私は激しく怒っている」「私は深く悲しんでいる」。これらの感情に蓋をせず、ただあるがままに感じ、受け入れることから始まります。感情を抑圧することは、問題を地下に埋めるだけであり、いずれさらに大きな力で噴出してきます。

次に、その出来事が自分に与えた影響を客観的に見つめます。その経験から、何を学んだでしょうか。もしかしたら、自分の境界線を守ることの大切さを学んだかもしれません。あるいは、人の痛みに、より敏感になったかもしれません。どんなに辛い経験の中にも、必ず学びや成長の種が隠されています。

そして、意識的な選択として、「手放す」ことを決意します。ハワイの伝統的な問題解決法である「ホ・オポノポノ」の祈り(ありがとう、ごめんなさい、許してください、愛しています)は、このプロセスを助ける素晴らしいツールです。これは相手に対してではなく、自分自身の内なる神性や宇宙に対して、記憶の浄化を願い出る祈りです。

引き寄せの法則の観点から見ると、許せない心は、あなたを過去の低い波動に縛り付ける最も強力なアンカーです。あなたが怒りや恨みの周波数を発信し続けている限り、宇宙は、さらなる怒りや恨みを感じさせるような出来事や人々を、あなたの現実に引き寄せ続けます。過去の出来事は変えられませんが、それに対するあなたの「反応」は、今この瞬間に変えることができます。許しによって、あなたの波動は、怒りから平和へ、恨みから愛へとシフトします。この波動の変化こそが、あなたの未来を、全く新しい、光に満ちたものへと創造していくのです。

許しは、弱さの証ではありません。それは、自分の心の平和を何よりも優先するという、究極の強さと賢さの証です。相手がどうであれ、あなたは幸せになる価値があります。その幸せへの扉を開ける鍵は、他の誰でもない、あなた自身の手の中にあるのです。



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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、ENQAN(ヨガ)、JIQAN(内観)、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。