創造のために破壊せよ。捨てることで巡り出す、生命本来のサイクルとヨガの教え

365days

ヨガを推奨しております。
それは、ヨガが単なる健康法ではなく、生命の根源的なサイクルである「創造・維持・破壊」を、自らの心身を通して体感し、調和させるための智慧だからです。

私たちは「誕生」や「創造」を喜び、「維持」や「所有」に執着します。
しかし、「破壊」や「喪失」、「捨てる」ことに対しては、どうでしょうか?
恐怖し、忌避し、できることなら避けたいと願ってはいないでしょうか。

しかし、自然界を見渡してみてください。
秋に葉が枯れ落ちなければ(破壊)、春に新しい芽は吹きません(創造)。
私たちが息を吐ききらなければ(捨てる)、新しい空気は入ってきません(得る)。
「壊す」「捨てる」というプロセスは、決してネガティブな終わりではなく、次なる「誕生」のための神聖なプロローグなのです。

今日は、現代人が忘れがちなこの「循環の真理」について、ヨガ哲学の視点から深く掘り下げてみたいと思います。

 

シヴァ神が踊るとき:破壊は慈愛である

インドの神話には、3つの主要な神格が存在します。
創造の神「ブラフマー」、維持の神「ヴィシュヌ」、そして破壊の神「シヴァ」です。
ヨガの神としても知られるシヴァ神は、世界を破壊することで、新たな創造のスペースを作る役割を担っています。

シヴァ神の破壊は、悪意によるものではなく、深い慈愛によるものです。
古くなり、腐敗し、機能を果たさなくなったものを一掃することで、世界をリフレッシュさせるのです。
もし破壊がなければどうなるでしょうか?
世界は古いもので埋め尽くされ、窒息し、新たな生命が生まれる余地などなくなってしまうでしょう。
「壊す」とは、停滞からの解放であり、未来への愛なのです。

私たちの人生も同じです。
古い価値観、過去の栄光、終わった人間関係、機能しなくなった習慣。
これらを「壊す」「手放す」ことを恐れて抱え込んでいると、私たちは人生という川の流れの中で澱(よど)んでしまいます。
シヴァ神のように、勇気を持って「破壊」を受け入れたとき、初めて新しい人生の扉が開くのです。

 

現代社会の病:「捨てられない」私たち

しかし、現代社会は「維持」と「蓄積」に異常なほどの価値を置きます。
経済はずっと右肩上がりで成長(維持・拡大)し続けなければならない。
アンチエイジングで若さ(過去の状態)を維持しなければならない。
ストレージには無限にデータを保存し、部屋には買ったものが積み上がっていく。

「捨てること」は敗北や損失とみなされ、「壊れること」は失敗とみなされます。
この「出口のない蓄積」が、現代人の心を蝕んでいます。
便秘と同じです。出さなければ、新しい栄養が入ってこないどころか、体内で毒素が回り始めます。
うつや不安、慢性的な疲労感は、もしかすると「循環不全」のサインかもしれません。
循環を止めてしまっているのは、他でもない、「失いたくない」という私たちの執着心です。

 

ヨガとは「死と再生」の練習である

ヨガのポーズ(アーサナ)の実践は、この循環を身体レベルで思い出させてくれます。
一つのポーズに入り(創造)、そこで呼吸を深め(維持)、そしてポーズを解く(破壊)。
そしてまた次のポーズへ。
私たちはマットの上で、小さな一生を何度も繰り返しています。

特に象徴的なのが、クラスの最後に行う「シャヴァーサナ(屍のポーズ)」です。
その名の通り、一度「死ぬ」練習です。
肉体の動きを止め、思考を手放し、自我(エゴ)のスイッチを切る。
意識的な死(完全なリセット)を経るからこそ、目覚めたときに、生まれ変わったような新鮮さを感じることができるのです。

「手放す(Release)」練習をせずに、「得る」ことばかり求めても、ヨガの効果は半減します。
吐く息と共に、身体の緊張、ネガティブな感情、古いエネルギーを徹底的に「捨てる」。
空っぽになった器(スペース)に、自然と新しいプラーナ(生命エネルギー)が満ちてくる。
この呼吸のサイクルこそが、宇宙の法則そのものです。

 

スピリチュアルな視点:スペース(空)を信頼する

スピリチュアルな成長において、「空白」を恐れないことは非常に重要です。
何かを手放した直後、私たちは心許なさや不安を感じます。
「この隙間を早く埋めなきゃ」と焦って、手近なもので埋めようとしてしまいます。
失恋の直後に、寂しさから好きでもない人と付き合ってしまうようなものです。

しかし、ここでアドバイスをさせてください。
「空白(スペース)」ができたら、慌てて埋めずに、しばらくその「空(くう)」を味わってみてください。
何もない状態、不確定な状態、カオスな状態。
そこに留まる勇気を持つこと。
ヨガ哲学では「空(アーカーシャ)」こそが、すべての物質や現象の源であると考えます。
何もないからこそ、そこには無限の可能性があります。
宇宙(神、あるいは大いなる意志)は、空白を嫌います。あなたが勇気を持ってスペースを空ければ、そこには必ず、今のあなたに最もふさわしい、より高次元のものが流れ込んできます。
それは法則です。だから、信頼して待っていてください。

 

「壊す」勇気が、あなたを自由にする

もし今、あなたが人生の行き詰まりを感じているなら、それは「何かを始める」時ではなく、「何かを終わらせる」時なのかもしれません。
惰性で続けている仕事、義理で繋がっている関係、自分を縛る「こうあるべき」という思い込み。
それらを感謝と共に「壊し」「捨てて」みてください。

破壊は怖くありません。
それは、蝶がサナギを破るようなものです。
サナギという安全な殻を壊さなければ、空を飛ぶ自由は手に入らないのです。

破壊を愛しましょう。
別れを祝福しましょう。
その先に待っている、輝かしい誕生のために。
古い荷物を縁側で下ろし、身軽になったあなたとお会いできるのを楽しみにしています。

ではまた。



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Kiyoshiクレイジーヨギー
*EngawaYoga主宰* 2012年にヨガに出会い、そしてヨガを教え始める。 瞑想は20歳の頃に波動の法則の影響を受け瞑想を継続している。 東洋思想、瞑想、科学などカオスの種を撒きながらEngawaYogaを運営し、ENQAN(ヨガ)、JIQAN(内観)、瞑想指導にあたっている。SIQANという日本一簡単な緩める瞑想も考案。2020年に雑誌PENに紹介される。 「集合的無意識の大掃除」を主眼に調和した未来へ活動中。