3.3.1 ヤマ:禁戒 – 社会生活における倫理
ヨーガの旅は、どこから始まるのでしょうか。多くの人は、静かなスタジオでマットを広げ、心地よい音楽の中で身体を動かす瞬間を思い浮かべるかもしれません。しかし、賢者パタンジャリが編纂したヨーガの根本経典『ヨーガ・スートラ』が…
ヨガを学ぶヨーガの旅は、どこから始まるのでしょうか。多くの人は、静かなスタジオでマットを広げ、心地よい音楽の中で身体を動かす瞬間を思い浮かべるかもしれません。しかし、賢者パタンジャリが編纂したヨーガの根本経典『ヨーガ・スートラ』が…
ヨガを学ぶ私たちの旅は今、ヴェーダの広大な世界から、より実践的な内なる道へと分け入っていきます。神々への賛歌や壮大な宇宙論、そして「汝はそれである」と喝破したウパニシャッドの深遠な哲理。それらの叡智は、私たちの知性を刺激し、存在の…
ヨガを学ぶ現代の都市で「ヨガ」という言葉を聞くと、多くの人々は、美しいポーズをとるフィットネス、ストレスを解消するためのリラクゼーション、あるいは心身の健康を保つためのエクササイズといったイメージを思い浮かべることでしょう。それら…
ヨガを学ぶ現代を生きる私たちにとって、「ヨガ」という言葉は驚くほど身近な存在となりました。朝の光が差し込むスタジオで、あるいは静かな自室のマットの上で、私たちはポーズ(アーサナ)をとり、呼吸を整え、心の静けさを求めます。ヨガはフィ…
ヨガを学ぶウパニシャッドの森、それは静寂に包まれた思索の空間であると同時に、真理をめぐる熱い言葉が交わされる闘議の場でもありました。私たちが「梵我一如」や「輪廻」といった概念に触れるとき、それらが真空から生まれた抽象的な思想ではな…
ヨガを学ぶ私たちの人生は、目に見えない糸によって操られているのでしょうか。日々の選択、出会い、そして訪れる幸運や不運。その一つひとつが、遠い過去からの行為によってあらかじめ定められているのだとしたら、私たちに「自由」は存在するので…
ヨガを学ぶ私たちは、人生という縁側で、時折ふと足を止め、空を流れる雲を眺めるように自らの運命に思いを馳せることがあります。「なぜ、私にだけこんなことが起きるのだろうか」「あの人は、どうしてあんなにも恵まれているのか」。こうした問い…
ヨガを学ぶ私たちの日常に、ふとした瞬間、ある言葉がよぎることがあります。「カルマ」という響きです。良い行いが報われたときには「良いカルマを積んだかな」と微笑み、予期せぬ不運に見舞われれば「これも何かのカルマだろうか」と天を仰ぐ。現…
ヨガを学ぶ私たちの生の旅路は、どこから来て、どこへ向かうのでしょうか。喜びがあり、悲しみがあり、出会いと別れを繰り返しながら、私たちは日々を生きています。しかし、ふとした瞬間に、この繰り返される営みの根底にある、ある種の「ままなら…
ヨガを学ぶ私たちの目の前には、一本の道が伸びています。それは、生という出発点から、死という終着点へ向かう、一度きりの道。現代に生きる私たちは、多かれ少なかれ、そのような直線的な時間感覚の中で生きています。限られた時間の中で、何を成…
ヨガを学ぶ私たちはどこから来て、どこへ行くのでしょうか。この肉体が滅びた後、「私」という意識はどうなるのでしょう。この問いは、人類が言葉を持ち、夜空の星々を見上げて思索を始めた太古の昔から、私たち一人ひとりの心の奥底に響き続けてい…
ヨガを学ぶ「汝自身を知れ(Gnōthi Seauton)」 この言葉は、古代ギリシャ、デルフォイのアポロン神殿の入口に刻まれていたと伝えられ、ソクラテスをはじめとする多くの哲学者たちに深い思索を促した、西洋哲学の源流ともいえる問い…
ヨガを学ぶ私たちは日々、「私」という言葉を当たり前のように使っています。私の身体、私の考え、私の感情、私の人生。しかし、この「私」とは、一体何者なのでしょうか。この問いは、人類が抱き続けてきた最も根源的で、最も深遠な問いの一つです…
ヨガを学ぶ私たちがふと夜空を見上げ、満点の星々の輝きに圧倒されるとき、あるいは静かな森の奥で、生命の息吹に満ちた静寂に包まれるとき、心の奥底から素朴で、しかし根源的な問いが湧き上がってくるのを感じたことはないでしょうか。 「この世…
ヨガを学ぶヴェーダの祭祀が宇宙の外的秩序を維持するための壮大な試みであったとすれば、ウパニシャッドの哲人たちは、その探求のベクトルを180度転換させ、内なる宇宙の深淵へと向かいました。彼らの胸中に燃え盛っていたのは、一つの根源的な…
ヨガを学ぶウパニシャッドの森は、広大で、深く、そして多様な生命に満ちています。二千年以上もの歳月を経て、無数の賢者たちの思索と瞑想によって育まれたこの森には、一本として同じ木はありません。それぞれのウパニシャッドが、独自の景観と、…
ヨガを学ぶヴェーダの壮大な神話と、宇宙のリズムと調和を奏でる儀式の世界を旅してきた私たちは、今、インド思想史における一つの大きな転換点に立っています。それは、外なる宇宙への賛歌から、内なる宇宙への探求へと、その眼差しを深く、静かに…
第一部で私たちは、古代インドの広大な精神的風景を旅してきました。そこは神々への賛歌が鳴り響き、祭祀の炎が天高く燃え盛る、壮麗で秩序正しい世界でした。インドラ神の武勇伝、アグニ神を介した神々と人間との交信、そして宇宙の秩序…