3.3.5 プラティヤハーラ:感覚の制御 – 内側への集中
私たちの生きる現代という時代は、かつて人類が経験したことのないほどの情報と刺激の奔流の中にあります。朝、目覚めた瞬間からスマートフォンが放つ光を浴び、通勤電車では無数の広告と人々の会話、イヤフォンから流れる音楽に身を晒し…
ヨガを学ぶ私たちの生きる現代という時代は、かつて人類が経験したことのないほどの情報と刺激の奔流の中にあります。朝、目覚めた瞬間からスマートフォンが放つ光を浴び、通勤電車では無数の広告と人々の会話、イヤフォンから流れる音楽に身を晒し…
ヨガを学ぶ私たちの生命活動の中で、これほどまでに無意識的でありながら、同時に根源的な営みがあるでしょうか。生まれてから死ぬその瞬間まで、一日におよそ二万回以上も繰り返される呼吸。それは、当たり前すぎて普段は意識の地平線の下に沈んで…
ヨガを学ぶヨーガの八支則(アシュターンガ・ヨーガ)の旅は、ヤマ(禁戒)、ニヤマ(勧戒)という、私たちの社会生活や個人の内面における倫理的な土台作りから始まりました。それは、私たちが他者や世界、そして自分自身とどのような関係性を築く…
ヨガを学ぶヨーガの八支則における最初の二つの段階、ヤマとニヤマは、ヨーガという壮大な建築物を支える揺るぎない土台です。前章で探求したヤマが、他者や社会との関わりにおける「すべきでないこと」を定めた禁戒であり、私たちのエネルギーが無…
東洋思想入門ヨーガの旅は、どこから始まるのでしょうか。多くの人は、静かなスタジオでマットを広げ、心地よい音楽の中で身体を動かす瞬間を思い浮かべるかもしれません。しかし、賢者パタンジャリが編纂したヨーガの根本経典『ヨーガ・スートラ』が…
ヨガを学ぶ私たちの旅は今、ヴェーダの広大な世界から、より実践的な内なる道へと分け入っていきます。神々への賛歌や壮大な宇宙論、そして「汝はそれである」と喝破したウパニシャッドの深遠な哲理。それらの叡智は、私たちの知性を刺激し、存在の…
ヨガを学ぶ現代の都市で「ヨガ」という言葉を聞くと、多くの人々は、美しいポーズをとるフィットネス、ストレスを解消するためのリラクゼーション、あるいは心身の健康を保つためのエクササイズといったイメージを思い浮かべることでしょう。それら…
ヨガを学ぶ現代を生きる私たちにとって、「ヨガ」という言葉は驚くほど身近な存在となりました。朝の光が差し込むスタジオで、あるいは静かな自室のマットの上で、私たちはポーズ(アーサナ)をとり、呼吸を整え、心の静けさを求めます。ヨガはフィ…
ヨガを学ぶ私たちは、人生という縁側で、時折ふと足を止め、空を流れる雲を眺めるように自らの運命に思いを馳せることがあります。「なぜ、私にだけこんなことが起きるのだろうか」「あの人は、どうしてあんなにも恵まれているのか」。こうした問い…
ヨガを学ぶ「汝自身を知れ(Gnōthi Seauton)」 この言葉は、古代ギリシャ、デルフォイのアポロン神殿の入口に刻まれていたと伝えられ、ソクラテスをはじめとする多くの哲学者たちに深い思索を促した、西洋哲学の源流ともいえる問い…
東洋思想入門私たちは日々、「私」という言葉を当たり前のように使っています。私の身体、私の考え、私の感情、私の人生。しかし、この「私」とは、一体何者なのでしょうか。この問いは、人類が抱き続けてきた最も根源的で、最も深遠な問いの一つです…
ヨガを学ぶヴェーダの壮大な神話と、宇宙のリズムと調和を奏でる儀式の世界を旅してきた私たちは、今、インド思想史における一つの大きな転換点に立っています。それは、外なる宇宙への賛歌から、内なる宇宙への探求へと、その眼差しを深く、静かに…
ヨガを学ぶ古代ヴェーダの祭官たちが、神聖な火の前で厳かに唱えたマントラ。その響きは、神々と人間、そして宇宙とを繋ぐための神聖な架け橋でした。数千年の時が流れた今、その古代の響きは形を変え、私たちの日常生活の中に静かに、しかし確かに…
ヨガを学ぶ古代インドの叡智の宝庫であるヴェーダ聖典、その中でも最古層に位置する『リグ・ヴェーダ』を読み解いていくと、私たちはある神秘的な存在に繰り返し出会うことになります。その名は「ソーマ」。それは単なる植物や飲料の名ではありませ…
ヨガを学ぶ私たちの日常は、境界線の曖昧な、均質化された空間と時間の流れの中にあります。自宅と職場、プライベートとパブリック、聖と俗。これらの境界は時に溶け合い、私たちは知らず識らずのうちに、自分が今どこに立っているのかという座標軸…
SIQAN私たちは今、モノや情報が飽和し、常に「何か」を追い求めることを強いられる時代を生きています。より多くの知識、より高い地位、より豊かな生活。SNSを開けば、他者の輝かしい日常が流れ込み、無意識のうちに自分の「不足」を数えて…
SIQAN私たちは日々、情報の荒波の中を漂いながら生きています。スマートフォンの画面から絶え間なく流れ込む通知、終わりのないタスクリスト、他者からの評価。その渦中で、私たちは時折、「自分」という存在の輪郭を見失いそうになるのではな…
東洋思想入門はじめに:旅の終わりに立つー私たちはどこへ向かうのか 長く続いたこの連続講義も、いよいよ最終章を迎えることとなりました。第一講「ヨーガとミニマリズム – 概念の系譜と現代的意義 -」から始まり、私たちはヨーガ…